雑記
急遽移転。色々ごった混ぜの闇鍋状態。本家はhttp://kindlywind.xxxxxxxx.jp/
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カツカツ、と靴音を響かせて近づいてきた人物に何となく見覚えがある気がして、颯汰は首をひねった。
ようやく慣れてきた目が彼の姿を捉える。闇に溶け込みそうな黒いコートに、腰には剣のようなものを携えている。険しい目つきを見て、こういうのを邪眼、って言うんだな、と颯汰は思った。しっかし―絶対にどっかでこの人を見たことがある。けれど、ダンケルの住人ではないだろう。ダンケルの町の者は一般的に蒼い髪と目を持っている。空の町、とダンケルが呼ばれる謂れでもあった。だが、目の前のこの男が持っているのはこげ茶色だ。空の色とはとても似つかない。
「……迷いこんだ馬鹿ってのは貴様か?」
うーん、と考え込んでいる颯汰を呆れたように見やって男は口を開く。棘のある口調、それに台詞から考えても知り合いでは無さそうだ。……じゃあ、誰だ?
「んー…………あぁぁぁあっ」
一つの解答に思い至って颯汰は目の前の男を指差す。男は突然叫びだした颯汰にも動揺することはなく、腕を組んで突っ立っていた。
「アンタあれだっ旅人っえーっと確か名前はカノン!」
「……今ごろ気付いたのか?」
男、もといカノンは馬鹿にした口調で颯汰に返事を返した。
「ったく、よっぽどの馬鹿だな、お前……そんなら――気付いたついでに、大人しく―斬られろよ」
は? と颯汰が口にする暇も無く腰に手をやってカノンはいかにも切れ味の良さそうな刃物を抜き出す。左手で鞘を掴み、右手で柄を握ってすらり、と抜かれたそれを片足を踏み込んだ勢いを付けて颯汰に向けた。
ちょっ……俺まだ十六なのにもうご臨終ですかぁぁぁぁぁぁぁ!?
慌てて颯汰は頭を抱えて座り込む。といってもそれが気休めでしか無いのは承知の内だ。
あんな刀でやられたら肉も骨も関係なくすっぱりと切れるに決まってる。大体何で自分が訳のわからないところに放り込まれてしかも突然現れた刀を持った旅人に斬られなくちゃならないんだ! 本当についてないとかそういうレベルではない気がしてきたよ、まったく。誰かの企みか、これは?
と、まあそんなことを半ば八つ当たり気味に考えていた颯汰だが、そこである事実に気が付いた。
――ところで、何で俺まだ死んでないんだっけ?
そろそろと颯汰は顔を上げる。予想に反して五体満足だった。目の前にはカノンが刀を振り下ろした体勢で立っている。……というか、いきなり斬りかかられる謂れが無いのだから、非があるのはこっちじゃない。そう思うと苛ついてくる。
「だーもうっ行き成り斬りかかるなんてアンタ何考えてるんだよっ」
「……うるせぇよ。ギャーギャー噛み付くなよ、猫かお前は。ったく、祢音の奴も面倒なこと押し付けやがって。自分でやれっていうんだよ」
チン、と刀を鞘に戻しながらカノンは苛々とした口調でまくしたてる。颯汰としてはカノンの事情なんて知ったこっちゃないのだが、どうにも気圧されてしまう。
猫って言うのはどういう意味だろう。あれか、毛を逆立てるからか? 怒ると。……あ、なんかまたむかついてきたぞ。
「で、何で俺を斬ろうとしたんだよ?」
八つ当たっても仕様が無いし、むしろこっちが駄目になりそうだ、と颯汰は結論を出してカノンを問いただす。そうだ、それ位は教えてもらったって悪かない。大体こっちは死ぬかと思ったんだから。
「自分で見てみてから言ってみればどうだ?」
そっけなく返事を返して、カノンは颯汰の背後を指差す。……何だ?
「…………う」
振り向いた颯汰の視界に、白い人の形をしたものが映る。表情のないマスクのような顔がちょうど颯汰の方を向いていて、伸びた両手には何故か尖った爪の様なモノが付いている。カノンが斬ったからだろう、胴と足が離れてしまっているようだったが、それでもうねうねと不気味に動いている。
「うわぁぁあああああっっ!?」
慌ててその変なものから一歩、二歩と距離を置く。気色悪くて最悪だ。だがしかし、カノンがあれを斬ったろいうことは一応、彼は命の恩人、ということになるのだろう。……微妙な気分だ。颯汰の視線に気づいたのか、カノンは――背を向けて歩き去っていた。
「……って、おいっ」
幾らなんでもこんなのと一緒に置いていかれては叶わない。颯汰もカノンの後を駆けるように追った。
「なぁおい! さっきのあれ何なんだよ!」
「……後で祢音かオリヴァーにでも説明してもらえ」
祢音、てさっきも言ってなかったっけ?
早足で歩くカノンを颯汰は半ば走りながら追いかけた。もうちょいゆっくり歩いて欲しいよ、まったく。
どうやら結局のところ、あんまり運が良いとはまだ言えないようだった。
と、言うわけで題名はShadowに決定。ていうか誰か良いフォント知りません?白背景用でできればカクカクしてない感じの。むしろなんか怖そうな雰囲気をかもし出しつつ格好良いの。(どんなんだよ)Shadowのロゴ作るんだー。ページのデザインはやったんだけどねww
あはははは〜w(宿題やってこいよ。
ようやく慣れてきた目が彼の姿を捉える。闇に溶け込みそうな黒いコートに、腰には剣のようなものを携えている。険しい目つきを見て、こういうのを邪眼、って言うんだな、と颯汰は思った。しっかし―絶対にどっかでこの人を見たことがある。けれど、ダンケルの住人ではないだろう。ダンケルの町の者は一般的に蒼い髪と目を持っている。空の町、とダンケルが呼ばれる謂れでもあった。だが、目の前のこの男が持っているのはこげ茶色だ。空の色とはとても似つかない。
「……迷いこんだ馬鹿ってのは貴様か?」
うーん、と考え込んでいる颯汰を呆れたように見やって男は口を開く。棘のある口調、それに台詞から考えても知り合いでは無さそうだ。……じゃあ、誰だ?
「んー…………あぁぁぁあっ」
一つの解答に思い至って颯汰は目の前の男を指差す。男は突然叫びだした颯汰にも動揺することはなく、腕を組んで突っ立っていた。
「アンタあれだっ旅人っえーっと確か名前はカノン!」
「……今ごろ気付いたのか?」
男、もといカノンは馬鹿にした口調で颯汰に返事を返した。
「ったく、よっぽどの馬鹿だな、お前……そんなら――気付いたついでに、大人しく―斬られろよ」
は? と颯汰が口にする暇も無く腰に手をやってカノンはいかにも切れ味の良さそうな刃物を抜き出す。左手で鞘を掴み、右手で柄を握ってすらり、と抜かれたそれを片足を踏み込んだ勢いを付けて颯汰に向けた。
ちょっ……俺まだ十六なのにもうご臨終ですかぁぁぁぁぁぁぁ!?
慌てて颯汰は頭を抱えて座り込む。といってもそれが気休めでしか無いのは承知の内だ。
あんな刀でやられたら肉も骨も関係なくすっぱりと切れるに決まってる。大体何で自分が訳のわからないところに放り込まれてしかも突然現れた刀を持った旅人に斬られなくちゃならないんだ! 本当についてないとかそういうレベルではない気がしてきたよ、まったく。誰かの企みか、これは?
と、まあそんなことを半ば八つ当たり気味に考えていた颯汰だが、そこである事実に気が付いた。
――ところで、何で俺まだ死んでないんだっけ?
そろそろと颯汰は顔を上げる。予想に反して五体満足だった。目の前にはカノンが刀を振り下ろした体勢で立っている。……というか、いきなり斬りかかられる謂れが無いのだから、非があるのはこっちじゃない。そう思うと苛ついてくる。
「だーもうっ行き成り斬りかかるなんてアンタ何考えてるんだよっ」
「……うるせぇよ。ギャーギャー噛み付くなよ、猫かお前は。ったく、祢音の奴も面倒なこと押し付けやがって。自分でやれっていうんだよ」
チン、と刀を鞘に戻しながらカノンは苛々とした口調でまくしたてる。颯汰としてはカノンの事情なんて知ったこっちゃないのだが、どうにも気圧されてしまう。
猫って言うのはどういう意味だろう。あれか、毛を逆立てるからか? 怒ると。……あ、なんかまたむかついてきたぞ。
「で、何で俺を斬ろうとしたんだよ?」
八つ当たっても仕様が無いし、むしろこっちが駄目になりそうだ、と颯汰は結論を出してカノンを問いただす。そうだ、それ位は教えてもらったって悪かない。大体こっちは死ぬかと思ったんだから。
「自分で見てみてから言ってみればどうだ?」
そっけなく返事を返して、カノンは颯汰の背後を指差す。……何だ?
「…………う」
振り向いた颯汰の視界に、白い人の形をしたものが映る。表情のないマスクのような顔がちょうど颯汰の方を向いていて、伸びた両手には何故か尖った爪の様なモノが付いている。カノンが斬ったからだろう、胴と足が離れてしまっているようだったが、それでもうねうねと不気味に動いている。
「うわぁぁあああああっっ!?」
慌ててその変なものから一歩、二歩と距離を置く。気色悪くて最悪だ。だがしかし、カノンがあれを斬ったろいうことは一応、彼は命の恩人、ということになるのだろう。……微妙な気分だ。颯汰の視線に気づいたのか、カノンは――背を向けて歩き去っていた。
「……って、おいっ」
幾らなんでもこんなのと一緒に置いていかれては叶わない。颯汰もカノンの後を駆けるように追った。
「なぁおい! さっきのあれ何なんだよ!」
「……後で祢音かオリヴァーにでも説明してもらえ」
祢音、てさっきも言ってなかったっけ?
早足で歩くカノンを颯汰は半ば走りながら追いかけた。もうちょいゆっくり歩いて欲しいよ、まったく。
どうやら結局のところ、あんまり運が良いとはまだ言えないようだった。
と、言うわけで題名はShadowに決定。ていうか誰か良いフォント知りません?白背景用でできればカクカクしてない感じの。むしろなんか怖そうな雰囲気をかもし出しつつ格好良いの。(どんなんだよ)Shadowのロゴ作るんだー。ページのデザインはやったんだけどねww
あはははは〜w(宿題やってこいよ。
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