2008/09/29 (Mon) 容疑者Ｘの献身 Category 感想記

東野圭吾。映画化前に書きたかったんですよ。
 

とりあえずこれを読んで映画では柴崎コウじゃなくて草薙と組んでほしい……！と心から思いました。
だってさぁ、何をとるか、ってところに意味があるんでしょ？

まぁとにかくあらすじを。
天才数学者である石神は、同じアパートに住む女性に想いをよせていた。
彼女と彼女の娘が元夫を殺害したことをしった彼は、完全犯罪を企てるが、くしくも旧友であった湯川は草薙に協力を要請され、捜査をはじめる……

まぁ最終的に謎は解いてしまうわけなのですが。（身も蓋もないケド
石神さんがいい人で泣ける。
途中で、あれ、一人足りなくない？…………あーあーあー。なんか分かった気がする。
と、思ってもくそういい人だなぁ……！　と株が上がりました。え、私だけ？
やっぱり今作のポイントは湯川と草薙と石神さんと、っていう関係性にある感じがします。
今までのガリレオシリーズは謎、それからそれを説明する科学に特化していましたが、今回は人間関係が焦点ですね。
湯川の正義を取るか、友人を助けるか、という選択。草薙の友人であるのか、警察であるのか、という選択。そして石神さんの恋か、正しさかという選択。
でもやっぱり、一番きたのは最後のほうで、湯川が友人として草薙に話を聞け、って迫るところかな。
っていうか、今回は湯川が人間らしいなぁと思いました。あせったり、悲しんだり、苦しんだりしてたし。
それでも最後言っちゃうあたり、これはどっちに取ればいいんだろうなぁ。
言わないってことが石神さんの望みでもあったり、靖子さんも聞きたくはなかっただろうし、ね。そこであえて真相を教えるのは、腹がたったからでしょうか。自分が認めた才能が、その全てがこれから決して花開くことなく、ずっと埋もれたままになってしまう、ということ。まーでも靖子さんが知らないのはフェアじゃないよね。自分の為に人を殺しちゃったんだよ？　それで何も知らないまま、ってのはね。

何はともあれ、言いたいのは一言だけ。
頼むからこれを恋愛話にしてくれるな……！
見に行きたいなーいつ行こうかなぁ。
ってかこの家一番近い映画館ってどこだろ？